数年前にマネージャーに昇格してからは、「どうやったら法務部の地位が向上するのだか?」と日々考えています。最近、この観点でヒントになりそうな記事を2つ読みました。
「法務の課題」ではなく、「経営の課題」に取り組む
一つめは、IPGIの宮下弁護士のインタビュー
経産省からも報告書 が出て、法務部門かくあるべきという議論も盛り上がりました。
ただ、盛り上がったのは法務クラスタの中だけで、経営の方はこの議論を知らない。、、本当の意味で経営から評価される法務部門を作るためには、法務部門の方々がしっかりと経営に対してバリューをプレゼンテーションしないといけません。バリューを示すために、法務の方は「経営の課題」を理解することが必要です。経営課題と法務が扱う課題には圧倒的な温度差があります。
たしかに経産省の報告書はピンとこなかった。法務にガーディアン機能、ナビゲーション機能、クリエーション機能があるといわれても、「まあそうだよな・・」という感想です。それぞれの機能を強化していくことで法務の地位が向上する、というアプローチには違和感を覚えました。
法務に与えられた具体的な課題解決の先に経営課題はありません。まったく次元の違うものです。
かなり厳しいコメントです。営業部からよせられる相談、契約レビューをしっかりこなしても経営陣からの信頼を得ることにはつながらないってことですからね。
法務部にいると、現場からの相談にしっかり対応するだけで1日が終わってしまいます。
担当者はそれでいいけどマネージャーはそれじゃダメ。自ら動いて経営課題にアプローチ、ソリューションを提供しないと法務の地位は向上しないってことなんでしょう。
事業のための法務
もう一つ目はこちら、ビジョナルの法務部長、小田氏のインタビュー記事。
「法務のための法務になるな」というのは独特の表現でおもしろいです。表現の仕方は違うけどど宮下弁護士の主張と根っこのところは同じであるように感じました。
法務部の地位を向上させるには何をすればよいのか?
要するに、お二人とも「経営者の文脈で法務の仕事をしろ」ってことをおっしゃてるんだと思います。
まずは、経営課題から議論をスタートすることが大事。経営課題を細かく細分化していけば、法務が役に立てる仕事がみつかるはず、、それを自分でみつけて解決する、というアプローチが必要なんでしょう。
もう少し、わかりやすい行動指針に落とすなら今のところ以下のようなイメージ
- 新しい課題に率先して取り組む
- 渦の中心として他部署を巻き込みながら課題に取り組む
- ハブとして機能する
まだまだ、ブラッシュアップが必要ですね・・・