自己紹介の続きとして、「法律事務所から企業内弁護士に転身した理由」についてまとめております。前回はこちら
企業内弁護士になるための転職活動
企業内弁護士になるという選択肢は自然に思いつきました。
企業法務をやりたい弁護士は「どの法律分野を突き詰めていくか」と考えるのが一般的かもしれません。
しかし私は何か特定の法律分野を極めたいというより、ビジネスに精通し、法律関係をこえたアドバイスができるような人材になりたい、と思ったのです。そのためにはビジネスが面白そうな企業に企業内弁護士として入ってみるのがいいんじゃないか?と思ったのです。
業務範囲が広く、できれば海外にも展開している会社がいいな、ということで商社を受けたら、あっさり内定をもらえました。当時はインハウスになりたい人がとても少なかったため、就職のハードルが低かったということでしょう。
内定が出てからは不眠不休で3か月働いて手持ち事件を処理し、なんとか企業内弁護士としてスタートを切ることができました。弁護士になってからちょうど3年が経過していました。
企業内弁護士になってみてどうだったか?
「営業しなくても、こんな仕事に関与できるんだ」というのが正直な感想でした。
ただ、その会社の従業員というだけで、その会社が取り組むプロジェクト、大きな訴訟、M&Aなどに関与できます。外から見ているより幅広く、多くの仕事があるように感じました。
一方、会社員の仕事はチームプレーです。それまで法律事務所で、案件の方針も報酬も交渉も自分の責任で行っていたときに比べると物足りなさを感じたことは否めません。
ただ、はっきりわかったことは、企業のなかには、まだ法律事務所の弁護士がアプローチしていないニーズがたくさんあるということです。
企業内弁護士は増えたものの、まだまだ未開拓な領域はたくさんあります。弁護士である自分がどういったバリューを発揮できるのか、当面はインハウス一択で頑張るつもりです。